寒さも和らぎ、温かい春の日差しを感じる季節の到来とともに、平成27年度が始まります。月日の経つのは早いもので、私が北松中央病院に赴任して10年目となり、理事長として7年目となります。振り返ってみればこの10年間には、国の制度の変更から新研修医制度、7対1看護配置、地域をみれば市町村合併に伴う北松浦医師会の縮小など様々な当院に対して医師不足、看護師不足などにつながる改定の荒波を受けてまいりました。このような状況の中で、医師確保、看護師確保に向けて、敷地内医師官舎、敷地外看護師官舎の建築を行い、残った医師の負担軽減のために電子カルテ導入と医療事務補助者の導入などを行い平成17年度に比べて医師数が減っているにも関わらず診療機能を保ってまいりました。
新年度は平成17年4月1日に当院が医師会病院から地方独立行政法人の病院に移行後11年目の年度となり、新しい次の10年が始まります。これからの10年はさらに2025年問題といわれる団塊の世代に対する医療のニーズが爆発的に増える時期とされています。当院としても、多くの患者さんが安心して暮らしていける地域としてもらうために、平成22年度から始めた医師修学資金や看護師奨学金により今後10年の間に“医療人”の拡充を行っていきます。平成27年度はハードの診療機能の拡充として古くなった東棟の施設の更新やMRIの更新を行います。徐々にではありますが、地域の皆様方にとってより良い病院を目指していきますので、今後ともご支援いただければ幸いです。
平成27年4月
地方独立行政法人 北松中央病院
理事長 東山 康仁
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